Should I say SUMIMASEN or GOMEN NASAI?

1、すみません

まず、「すみません」から始めましょう。
どんな場合に使うかというと、

(1)謝るとき
(2)お礼を言うとき
(3)呼びかけるとき
(4)お願いするとき

この四つが考えられます。一つずつ見ていきましょう。

すみません(1)謝るとき

(1)謝るときに使う「すみません」は、
初級の早い段階で教えます。初日に教えることもあります。

(例1)遅れて、すみません。

<ぶつかってしまったときや足を踏んでしまったときなど>
(例2)あっ、すみません。

「すみません」と「ごめんなさい」の違い

(例1)の約束の時間に遅れたときには、
「親しき仲にも礼儀あり」で、
「すみません」を使ったほうがいいですね。

(例2)の解説

また、電車の中で足を踏んでしまったり、
道ですれ違いざま、ちょっとぶつかってしまったり、
したときは、全く面識のない人への謝罪です。
やはり、「ごめんさない」より「すみません」の方がいいようです。

すみません(2)お礼を言うとき

お礼を言うときは
「ありがとうございます」を使ってほしいと思います。

ただ、日本人は
相手が自分のために何かをしてくれた時

「手間をかけさせちゃったなあ」とか
「時間をとらせてしまったなあ」などと

いろいろ考えてしまいます。
それで、本当は「ありがとうございます」の方がいいのだけれど、
感謝」の気持ちのほかに、
上記のような理由で「悪かったなあ」と思っているという気持ちも込めて、
すみません」を感謝の言葉として、よく使います。

時には親しい相手だと、お礼を言う場面なのに、
ごめんね」と言ってしまうときもあります。

これは、学習者には どう教えたらいいのでしょうか。

やはり、お礼を言う場面では
「ありがとうございます」を教えたいですね。

しかしながら、とても大切なことがあります。
それは

日本人はお礼や感謝の意味で
「すみません」を使う、ということです。

これは、はっきり伝えておきましょう。
というのも、以前ある学習者の方から

「日本人は、すみませんと謝ってばかりいて、変です!」

と言われたことがあるのです。
「すみません」が感謝の気持ちを表すときにも使うのだと
わかっていれば、
彼女は「こんな気持ちにはならなかったのだろうなあ」と
とても残念に思ったことがあります。

今回は口に出していってくれたから、よかったけれども、
何も言わずに、「日本人は変」と思っている学習者は
けっこういるのかもしれません。

私たちが、とてもよく使う「すみません
感謝の気持ちもあることを、
お礼として言っていることを
きちんとわかってもらいたいですね。

すみません(3)呼びかけに使うとき

(例1)すみません、メニューありますか。

(例2)すみません、お水、お願いします。

呼びかけに使う「すみません」は、上記のように
レストランやデパート、郵便局や銀行などでよく使います。

これも初級の最初の頃に教えます。

このときに、「あのう」という言い方も一緒に勉強してしまいましょう。
「あのう」は人を呼びとめたいときに、誰にでも使える
とても便利な言葉です。

「すみません」と言うよりも
「あのう、すみません」と言う方が、丁寧な感じがすると思いませんか。

こうした「フィラー」と言われる表現は
とっても楽しく勉強できますし、学習者も大好きです。
「難しいのでは・・・・・・」なんて心配することはありません。

場面設定と演技力さえあれば、びっくりするほど
進んで使ってくれるようになります。

すみません(4)お願いするとき(前置き)

(3)呼びかけに使うとき、とこの(4)お願いするとき
はかなり、重複しています。

なぜなら、
人にお願いしたいことがあるときには
その人に対して呼びかけるからです。

(例1)すみません、お醤油を取っていただけませんか。

(4)お願いするときは、上記の例のように、
「すみません、 ~(お願いの言葉)~ 。」
の形で使います。

「前置き表現」とも言います。
とても丁寧に言うときには
「恐れ入ります、 ~ 。」
という前置き表現も、よく使われています。

以上初級では

(1)謝るとき
(2)お礼を言うとき
(3)呼びかけるとき
(4)お願いするとき

に使う「すみません」を勉強します。